喫茶店「グア・ビーンズ・コーヒー」を舞台にマスターが出すコーヒーアレンジをするっとカフェのレシピで紹介いたします。マスターが出すのは世界のコーヒーアレンジ。主人公の麦子さんと一緒にお楽しみくださいね。
登場人物
お店のマスター。謎が多い。犬?
お客・麦子さん。OL。年齢は言いたくない。シングル。
第4話:アラビアンコーヒー
2015年にユネスコの無形文化遺産に登録されたという「アラビアコーヒー」。
スパイスを入れて、ナツメヤシの実であるデーツなどと一緒に楽しむアラビアコーヒーは、古くから中東に伝わる伝統的な飲み方で、人々が見知らぬ人や旅人へコーヒーでもてなすホスピタリティ文化が、「寛容の象徴」と称されたのだとか。
コーヒーを飲み干すと、すぐに2杯目をついでくれ、断るまで何杯でもコーヒーは注がれていきます。断りたいときはカップに手でフタをするか、カップを数回左右に振ることで「もう飲めない」というサインを出すんですって。どうりで、何杯も入れてくれたわけだわ。アフマドさんのお話は楽しいし、どんどん入れてくれるので、たくさんいただいちゃったけど(笑)。
コーヒーにスパイス、思った以上に相性がいいみたい。鼻にスッと通る香りがコーヒーの風味とあわさって、後味は口の中に広がる清涼感。へえ〜!新しいコーヒーの一面を見るような、新鮮さを感じました。スパイスひとふりで雰囲気が変わるんですね〜。
世界にはいろんなおもてなしの文化があるけれど、アラビアコーヒーの文化には私たち日本人の「お茶のもてなしの心」と通じるものを感じました。心をこめた一杯の大切さ、今日はマスターには会えなかったけれど、こんどそのことを話してみよう。世界中で飲まれているコーヒーには、いろんな文化や思いが詰まっているんだな。
アラビアコーヒーの作りかた
材料(1人分)
・するっとカフェ大さじ1
・お湯120ml
・砂糖小さじ1(お好みで調整してください)
・カルダモンパウダー少量
(なければシナモンパウダーでもOK)
1)カップにするっとカフェ、砂糖を入れ、熱湯をそそぐ。
2)スパイスをふり、完成。
本来は銅製のイブリックと呼ばれるポットで、杯のような小さなカップに注がれます。日本ではトルココーヒーと呼ばれることも。
一言にアラビアコーヒーといっても、はっきりとしたものはなく、住む場所や文化によって多少アレンジが加わります。今回はスーパーでも売られているスパイス「カルダモン」を使いました。「カルダモン」は爽やかな強い香りをもち、「スパイスの女王」と呼ばれることも。
効能は消化促進、呼吸器官改善、疲労回復とまるで薬?ともいえる万能ハーブなのです。カレーなど料理に一振りすればエキゾチックな香りで本格的な一品に。ミルクティーに加えれば「チャイ」を楽しむこともできる、なにかと使えるスパイスなのです。
コーヒーとスパイスの豊かな香りが楽しいだけでなく、効能的にもうれしいコーヒー。体調を崩しやすい季節の変わり目のいま、おすすめのアレンジです。また、心に「スパイス」を加えたいときなど、気分転換として試してみるのもおすすめです。
今回で、するっとカフェを使った世界のコーヒーアレンジを紹介する「グア・ビーンズ・コーヒー」はいったんおわりです。またマスターと世界のコーヒーレシピにお会いできますように。