第39回ヤドリギのお話


皆さん、こんにちは。

よい年末年始を過ごされましたか?


今回は食べ物ではないのですが

『季節もの』

ということで



ヤドリギ

の話をさせていただきます!


実はここっとさん

7歳から9歳までの2年間を

父の仕事の関係で

スイスで過ごしていました。


その時しょっちゅう目にしていた光景。


冬になって、葉が落ちた木々に



こんな感じに見える丸い物。

子供心に

夏の間使われて今は捨てられた

鳥の巣が、冬になって葉が落ちたから

見えているんだろう。

って思っていました。



車の中から外を見ると

よくある光景で

時にはものすごく沢山

それがついている木なんかもあって

『集団で巣をつくる鳥なんだなぁ』

なんて思っていたものです。



それが



思っていたものとは

全く違ったということを

知ったのはいつだったかな。


たぶんフランスに最初に留学した時だと思う。


よく見れば



冬で木の葉は落ちてしまっているのに

その丸いものだけは緑色で・・・



白い実がなってる!



そう、これが

セイヨウヤドリギ

なんです!

この植物

Viscum album

はりんごの木、ポプラ、シナノキ

などに寄生する寄生植物…

と言っても、水やミネラルは

宿主に根を張ってもらいますが

光合成は自分でするので

半寄生植物です。


常緑樹なので、宿主が葉を落とす冬でも

青々としていて

白い実をつけます。

何も食べるものがなくなると

鳥がその実を食べるのですが

実はベタベタしているので

糞もベタベタ。


鳥の糞がベタっと張り付いた

木の枝から新しいヤドリギが芽吹く

というわけです。


あ、セイヨウヤドリギ

その亜種の日本のヤドリギ

実は人間や哺乳類には毒なので

食べちゃいけませんよ!


オーストラリアに行った時

オーストラリアヤドリギの実は

食べられるよ!と教えてもらったけど)



セイヨウヤドリギは何千年も前から

ケルトのドルイドたちによって

魔法の力を持ち

幸福や繁栄をもたらす植物として

魔術や薬に使用されてきました。


北欧神話でも

重要な役割を果たしていますし


古代ギリシャ、ローマでも

神話の中や、医療の分野で

重要な植物でした。


そして、それはやがて

キリスト教にも取り入れられ…



やがてその起源ははっきりとは

わかっていないのですが


年末にヤドリギをリビングの

ドアのところにぶら下げ

その下でキスをすると

幸せになれるとか

子宝が授かるとか

長生きできるとか

そういう伝統が生まれたそうです。


特にオーク(コナラ)の木に生える

ヤドリギは珍しいので

ケルト時代のドルイドたちにも

人気だったとか。


見つけたら是非一枝

ゲットしたいところですね。

幸せが訪れるかも!


(ここっとさん)


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ここっとさん

フランスで10年以上暮らして帰国した経歴を持つここっとさん。ハーフの二人の男の子、そしてインコのマメルリハ、ウロコインコのバジルとの暮らしを綴ったブログが大人気のトップブロガー。ブログタイトル「魅惑のここっとライフ

 

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